重要な判断をする前に気持ちを整える

2015年7月、東京女子医大で脳腫瘍の手術をしました。こういった病気にかかると、いくつかの場面で重要な判断をしなければならないことがあります。そういった状況では、いかに気持ちを整えられるかが大切かを感じました。

感情が大きく揺れている時は判断を保留して気持ちを整える

重たい病気を抱えると、多くの人はネガティブな感情を抱くと思います。そういった状態にもかかわらず、病気になると、いろいろな物事を決めていかなければなりません。例えば、どこの病院でどういった治療をするかといったものです。しかも、それらは命にかかわる重要なものであることが多いです。

僕自身、感情が大きく揺さぶられている時に、そのような判断しなければいけないことに難しさを感じていました。そういった状況では重要な事に対する判断はしない方が良いと思いました。どうしても間違えてしまう可能性が高くなってしまうと思うからです。

また、感情が大きく揺れている状態では目の前の問題に対して集中できていないと思うので、結果次第では後悔してしまいそうです(関連記事「医療にたらればはないという話」)。なので、物事を決める際はできるだけ気持ちを整えてからにするよう心がけていました。

ネガティブな気持ちの対処法

ネガティブな気持ちをどう対処するかという問題に関してよく耳にするのが、ネガティブな気持ちをいかにポジティブに転換させるかという話です。

例えば、僕が聞いたものの一つに心理学か何かの話で、コップ半分の水の話というのがありました。

内容は次のようなものです。あなたは今、のどが渇いています。目の前にコップが置いてあって、水が半分入っています。それを見たあなたはどう思いますか?と聞かれ、ある人は「もう半分しか水がない」と思い、ある人は「まだ半分も水がある」と思うというものです。

前者はネガティブな人、後者はポジティブな人の考え方で、ネガティブな人も「まだ半分も水がある」という物の見方をして、ポジティブな考え方を身につけましょうといったものでした。

ただ、僕はその話を聞いても、今ひとつ納得できませんでした。ネガティブな感情を抱いた人が、「まだ半分も水がある」という見方があると知ったからといって、心からそう思えるのかちょっと疑問だなと思ったからです。

別の記事(覚醒下手術を受ける際、不安な気持ちに負けないために行ったこと)にも書いた通り、ネガティブな感情を抑えることはできると思います。ですが、ポジティブに無理やり転換することは難しいだろうと思っています。個人的には、ネガティブをポジティブにするのではなく、ネガティブな感情を抑えてフラットな状態に近づけるのが気持ちを整える事なのかなと考えます。

気持ちを整えてから問題と向き合う

コップ半分の水の話に戻って考えると、あなたはどう思いますかと聞かれた時、ただただ「コップ半分の水がある」とフラットな状態で物事を捉えられるのが理想のような気がします。「もう半分しか」でも「まだ半分も」でもなく単に半分の水がある事をそのまま受け入れるような状態です。

ただ実際は、第一印象で「もう半分しかない」などと思ってしまうと思います。なので、そこから気持ちを整えてフラットな状態に近づけて、その上で、のどが渇いているということに対して、その水の量でどのようにやりくりしていこうかとか、水を増やす方法は無いのかとか考えるのが良いのではないかと思います。

何らかの壁にぶつかった時、ショックを受けたり慌てたりすると思います。ですが、そこから何とか気持ちを整えて、壁と向き合うのが良いのかなというのが僕の考えです。

この記事は個人の体験に基づいて書いたものです。病状などは人それぞれ異なるものなので、気になることがあったら必ず、主治医に確認してください。本ページについてご質問等ありましたらお問い合わせページからお願いします。

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