【10】脳腫瘍の覚醒下手術(その2)(覚醒下ではこんな事が起きていた)

これは、脳のがんとも言われる脳腫瘍(G2、乏突起膠腫)を患ったときの体験記です。2015年7月に東京女子医大で脳腫瘍の覚醒下手術をしました。ここでは、手術中、意識があった時に起きていたことについて、覚えている限り書きたいと思います。
(※覚醒下手術とは意識がある状態で腫瘍の摘出を行う手術のことです。参考までに、こちらの記事もどうぞ)

覚醒下ではこんな事が起きていた

めっちゃピクッとする

手術中での出来事で印象に残ったことは幾つかありますが、その中でも特に印象に残ったことがあります。先生から「指がピクッとするよ」と言われたので、何が始まるのだろうと思っていたら、本当に指がピクッと動きました。うわっと思っていると「じゃ、次、口がピクッとするよ」と言われました。すると今度は上唇のあたりがピクッと動きました。何これ、狙った箇所をピクッとさせられるの?と思いビックリしました。その時は単純に驚いただけでしたが、あとあと考えてみると、ちょっと怖い気もします。

手術室看護師さんの気配り

手術室看護師さんは常に僕の状態に気を配ってくれていました。暑いと言えば涼しくなるようにしてくれて、寒くなってきたと言えば暖かくなるようにしてくれて、口が渇いたと言えば水を含ませたガーゼで口の周りを拭いてくれました。少しでもストレスなく手術を受けられるように細かなことに対応してくれたことは、とてもありがたかったです。また、こういった細かな気配りはもちろんですが、見守られているという安心感が何よりも心強く感じました。

覚醒下手術の重要ポイント。手術中の機能チェック

腫瘍を摘出したことにより脳機能への影響がどの程度あるかを確認するため、言語機能、視覚機能、運動機能などをチェックしました。

言語機能のチェックでは、ただただ先生と会話してました。会話の内容は普通の雑談です。仕事は何をしているのかとか、どこの大学に通っていたのかとか、そんなことを話しました。言葉がちゃんと出てくるかを確認していたのかなと思います。

視覚機能のチェックでは、目の前にあるモニターにゾウとかライオンの絵が連続で表示されて、そのイラストが何かを素早く答えるといったことをしました。

運動機能のチェックでは、手の動きを確認するために手を開いたり閉じたりしました。あと、口の動きを確認するために口を「イ」や「ウ」の形にしたり、滑舌を確認するため、先生が言ったことをまねて、た行、は行、ら行を繰り返し言っていました。正確には何と言ったかは忘れてしまったのですが、「たちつてと」などを単純に言うのではなくて「アメンボ赤いな、アイウエオ」のような滑舌の練習で言いそうなことを繰り返し言わされていました。

手術中の医師の様子

手術中の様子は思っていたのと少し違っていました。ドラマなどでは手術中に怒号が飛び交ったりする場面を見たりしたので、そんな状況が起こったりするのかと思っていましたが、僕の場合は全くありませんでした。たまたまなかったのか、患者には聞こえない仕組みになっているのかは分かりません。

それは良いとして、怒号とは全然違うのですが、若手の先生に何かを解説する声などは聞こえました。「ここにこれを引っ掛けるとやりやすい・・・」とか聞こえてきて、僕は何を引っ掛けたのかな?と思ったりしました。確かに若手の育成はとても大事ですし、おそらくどんな手術でも実践での教育は行われると思います。ただ自分が教材側の立場になってみると、何となくですが、ほんのちょっと複雑な気分になりました。あと機器に対する愚痴とか、ちょいちょい「先生、それ患者に聞こえちゃってますよ」って思うことがありました。

手術中に音楽を聴く

手術中、リラックスできるようにと持ち込んだCDを聴く時間がありました。「それじゃ、持ってきたCDでもかける?」と先生が言い、少しして音楽が流れ始めました。頭がぼんやりしてたこともあってか、しっかりとは聞き取ることができなかったのですが、遠くの方から大橋トリオの声がするなぁと思いながら歌を聴いていました。

脳腫瘍の覚醒下手術(その1)(手術室へと向かう〜全身麻酔から覚醒)
・手術室へと向かう
・手術準備開始
・全身麻酔から覚醒

脳腫瘍の覚醒下手術(その3)(手術中に手が動かなくなる〜ついに、手術終了)
・手術中に手が動かなくなる
・手術中、唯一のピンチ
・手術終盤、術中MRI
・ついに、手術終了

この記事は個人の体験に基づいて書いたものです。病状などは人それぞれ異なるものなので、気になることがあったら必ず、主治医に確認してください。本ページについてご質問等ありましたらお問い合わせページからお願いします。

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