2008年に僕は脳腫瘍の告知を受けました。以来、苦しい時期もありましたが、さまざまな場面で僕を助けてくれたのが音楽でした。その中でも、ここでは「chagra(piccola collina)」と「ao-neko」というアーティストに関するエピソードを書きたいと思います。
chagraとao-nekoと僕
僕には歌手をしている知人(tamaちゃん)がいます。tamaちゃんは「chagra」というコーラスグループで活動していました(最近ではpiccola collinaというバンドで活動中)。
当時、僕はライブというものを観に行ったことがなかったのですが、chagraのライブに誘われたので行ってみることにしました。何の予備知識もないまま観に行ったのですが、歌を聴いてビックリ、世の中にはこんなに歌が上手い人がいるのかと思いました。かなり衝撃的でした。
それもそのはずで、tamaちゃんはメジャーデビューをした経験もありますし、数年前にはsuperflyの楽曲制作にコーラスで関わったり、西野カナのライブでコーラスしていたりしていました。実力派シンガーといった感じです。
そしてそのtamaちゃんにオススメしてもらったのが「ao-neko」というバンドです。とにかく面白いから是非観に行って欲しいということでした。
ao-nekoのライブは音楽のライブというよりかはエンターテイメントといった感じです。ヴォーカルの川島葵さんは、ラジオパーソナリティをしているということでおしゃべりが上手ですし、ステージ上を縦横無尽に動き回りながらハイテンションで歌って踊って思いっきり笑わせてくれます。
それでいてバラードを本気で歌えば、めちゃくちゃ良い声でしんみり聴かせることもできます。思いっきり上げて、思いっきり落とす。このギャップが凄いです。
そのバンドを支えるのが作詞作曲とピアノを担当するリーダーの山本加津彦さんです。10年くらい前の当時は予想できませんでしたけど、今では、西野カナの曲を書いてレコード大賞にノミネートされたり、東方神起の曲を書いたりと大活躍されています。
本格派&エンターテイナー、この2組のライブに行くことが僕にとっての楽しみです。そして、この2組のおかげで、脳腫瘍の告知を受けてすぐの辛かった時期を乗り越えることができました。
病気を忘れる時間
病気がわかった当初、1日中頭から病気のことが離れない日々が続いていました。起きているときはもちろん、寝ているときも頭から離れず、「わーっ」と声を上げて飛び起きる日もあったほどです。
そんな状態だった僕を助けてくれたのが、chagraとao-nekoです。ライブを観に行くと、音楽に聴き入ったりトークに笑わせてもらったりと、とても楽しくて無心でいられました。ライブを観ているときだけは、頭の中から病気のことを追い出すことができました。
たかだか1時間ちょっとでしたけど、病気のことを考えない時間があるということが、その時の僕にとってはとても重要なことでした。忘れることができるという成功体験は、僕に希望を与えてくれました。この時間をもっと伸ばしていって、なんとかこの状況から解放されたいと思うようになりました。
こうしたことをきっかけに、少しずつでしたが、次第に病気に悩まされる時間は減っていきました。数年経った頃には、それほど病気で頭を悩ませることも少なくなりました。
おかげで、ネカティブな状態をなんとか脱することができたので、「chagra」と「ao-neko」の2組にはとても感謝しています。
2組のオススメ動画
chagraは今では活動してなくて、tamaちゃんは新たにpiccola collinaというバンドで活動しています。今でもよくライブを観に行かさせてもらってます。ao-nekoは、しばらく活動休止してましたが、最近またちょこちょこと活動しだしたのでライブに足を運んでます。
2組とも昔と変わらずにすごく楽しませてくれます。今は当時と違って、それほど病気で頭の中がいっぱいというわけではありません。なので、純粋にライブを楽しめます。これからもたくさんライブに行きたいです。
↓こちらがpiccola collina。
↓こちらがao-neko。